中国、見渡す限り太陽光パネル 温室ガスゼロへの実現度

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宜君〈陝西省〉、北京=平井良和
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 中国陝西省の古都・西安市から100キロ余りの銅川市宜君県の風景は、この3年間で一変した。今もれんが造りの家並みを背に村人が川で洗濯するのどかな農村地帯だが、山の尾根や谷間を太陽光パネルが埋め尽くす異観が広がる。

 中国は、国別の太陽光発電の設備容量で世界トップを独走する。日照条件が良い同県は、2018年に先端の太陽光パネルを導入する「基地」に認定され、中国企業が大型の高効率パネルを展開してきた。

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宜君県に設置されている太陽光パネル。谷を越えた奥の尾根にも膨大な数のパネルが並ぶ=2021年2月5日、陝西省銅川市宜君県、平井良和撮影

 トウモロコシ畑だった土地の大半がパネルに変わった人口約1千人の楡舎村には、出力の合計が11万キロワットに上るパネルが設置された。記者が見た谷間のパネルは5キロ以上先まで続き、終わりを見通すこともできない。地元で雑貨店を営む女性(62)は「村人のほとんどが発電関連の仕事に就き、観光客も来るようになった」と笑う。

 村のパネルの出力は1枚335ワット。「300ワット時代」と言われた18年当時は世界トップ水準の高効率パネルだったが、村でパネルを展開するトリナソーラー(江蘇省常州市)の広報は「今や600ワット時代に入った」という。

2060年達成の公約 市場に活気

 中国企業はパネル出荷量で世界の上位をほぼ独占する。

 各社は大規模な発電に有利な…

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