「心の距離」目に見えるようできるか 立命館大が研究
「心の距離」を科学的に目に見えるようにできれば、画面の向こうにいる相手と、もっとスムーズに交流できるかもしれない。立命館大学スポーツ健康科学部の山浦一保教授(産業・組織心理学)と、理工学部の岡田志麻准教授(生体工学)らが挑戦しているのは、そんな研究だ。
新型コロナウイルスの流行で、オンライン会議システムを通じて人と話すことがぐっと多くなった。小さな画面の向こうの相手はどんな気持ちなのか、推し量るのが難しいこともある。
岡田さんらはこれまで、健康管理や生活習慣病の予防のために、体への負担が少ない形で心拍数や汗、体温などのデータを測る機器を開発してきた。これを応用したら、目に見えない心の状態や、心の健康についても何かわかることがあるのではないか。そう考えていた矢先、コロナ禍で在宅勤務や、学生の在宅学習が始まり、孤立感を深める人を見てプロジェクトを始めた。
ゼミ発表中の学生が映った画面の端に、刻々と変わる数字が見える。「顔色」を科学的に解析することで推し量った緊張度合いだ。緊張すると毛細血管が収縮して血流量が減り、青白く見える。他にも例えば、叱られた時に反省していれば、頭を下げるという行動が画像で確認でき、ストレスを感じてドキドキする心臓の動きを心拍数で捉えられるかもしれない。
チームは、こうした場面ごと…
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