競馬場でお相撲さんが稽古? 馬券売り場でどすこい!

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小俣勇貴
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 大相撲3月場所(14日初日)は新型コロナウイルスの感染拡大によって、大阪ではなく、東京・国技館で開催される。地方場所では、力士らが近隣の寺社やホテルに分宿するのが恒例。昨年の春場所では45の部屋が、大阪、奈良、兵庫に宿舎を構えた。

 宿舎周辺の住民にとって、力士の来訪は「風物詩」。ただ、近年は定宿にしていた寺社の老朽化の影響で、移転を繰り返す部屋もある。土俵を完備した施設を探すのが難しい中、珍しい宿舎を見つけたのが、田子ノ浦部屋だ。

 2019年、移転先に選んだのは、兵庫県尼崎市園田競馬場だった。田子ノ浦親方(鹿児島県出身、元幕内隆の鶴)が、同郷で日本中央競馬会(JRA)に所属する小牧太騎手(53)に紹介してもらったことが、きっかけだった。

 使われていなかった投票所の建物を借りた。1階の券売機にシートをかぶせ、土俵を設置するスペースを確保。2階の飲食店舗を「ちゃんこ場」に変えた。場所前に朝稽古を公開すると、10日間で6千人以上が見学。レース開催日には、来場者にまじって、浴衣姿の力士たちが歩く光景も見られた。

 調整役を務めた兵庫県競馬組合総務部の小寺修司・副参事(64)は、「相撲はテレビで見るもので身近ではなかったけど、インパクトがあった。話題になると思った」と振り返る。「競馬をしない人にも来てもらえた」とも。

 地域住民との交流の場として、親方のトークショーやちゃんこ鍋の無償提供、子ども相撲教室も企画した。力士たちも相撲普及の一環として積極的に協力してくれたという。

 だが、昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、イベントはほぼ中止になった。大関昇進に挑んだ朝乃山高砂部屋)の活躍で本場所は盛り上がったが、無観客での開催に。その春場所を最後に、地方での本場所は開催されていない。「コロナ禍が鎮まれば、また来てほしいですね」と小寺さん。びん付け油のにおいを嗅ぐ日々が戻ってくることを強く望んでいる。

 一方、長く出羽海部屋力士

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