第2回がれきの中の女性 助けたのは… 泥まみれで撮った1枚

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戸村登
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 東日本大震災から10年がたちました。発生直後から現地で取材したフォトグラファーたちは何を思い、ファインダー越しに被災地をどう見つめていたのか。「あの日の写真」を振り返ります。

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がれきで埋もれた街から、消防隊員らに救出される女性=2011年3月12日午後、宮城県名取市、戸村登撮影

 宮城県名取市に入ったのは震災翌日の3月12日午後だった。道路は泥まみれで、がれきの隙間から白煙が上がっていた。余震が起き、津波警報が流れる度に、海と反対の方向へ向かって走って逃げたことを覚えている。

 住宅街はまだ冠水していた。避難できず、民家の2階の窓からタオルを振って助けを求める人たちもいた。

 まもなく、がれきの中を避難する4人に気付いた。先頭の女性は細い木を杖代わりにしていた。後ろの2人は、ペットと思われる犬を抱きかかえていた。

 脚立に載ってその様子を撮影していると、白煙が上がっているあたりで女性がバランスを崩し、倒れ込んだ。消防士4人が駆け寄り、急いで女性を助け出す。その瞬間を撮影した。白煙の中から救助される女性が浮き上がって見えた。

 その直後、脚立が泥で滑って…

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