大川小の遺族へ「殺人予告」 元小学校講師に有罪判決

川野由起
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 東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市大川小学校の児童の遺族3人に脅迫文を送ったなどとして、脅迫と威力業務妨害の罪に問われた高知県香南市、無職近森公和被告(43)の判決が11日、仙台地裁であった。江口和伸裁判官は「独善的な動機に酌量の余地はない」とし、懲役2年6カ月、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役2年6カ月)を言い渡した。

 判決によると、近森被告は2019年9月から20年6月にかけ、大川小津波訴訟の原告となった遺族3人に「殺人予告」などと書いた文書を報道機関経由で送ったほか、大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)には「先生の悪口を講演会と称してしゃべるんじゃない」などとする遺族への脅迫文を送付。さらに、香川県さぬき市教育委員会には「あんたら10人は○ぬで。」との文書を郵送した。

 さぬき市教委によると、近森被告は以前、市立小学校の講師として勤務していたという。

 江口裁判官は判決で「事件や災害の被害者の遺族は悲嘆にくれる中で、理不尽にも本件の被害に遭っており、精神的苦痛は察するに余りある」と指摘した。(川野由起)