第5回透明人間、現る現る~未来はいつ? 理研の研究

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波多野陽
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 透明人間になれたら、あなたは何をやってしまいますか? そう問われているようなアイテムだ。

婚約者に接近したのび太

 ドラえもんのひみつ道具「とうめいマント」を手にしたのび太はこうだった。戦国時代のご先祖様に手柄を立てさせようと、マントをかぶってこっそり敵将に近づき、タケコプターで連れ去って捕虜にしてのけた(てんとう虫コミックス第1巻)。さらに、未来の婚約者の本音を探るため、かぶって近づいたことも(同25巻)。後には「とうめいペンキ」などの派生品も現れる。「光学迷彩」の名前をメジャーにした「攻殻機動隊」や「ハリーポッター」など、透明になる道具はSFやファンタジーに欠かせない。

 どうすれば可能だろうか? そもそも物が見えるのは、物に当たって反射した光を網膜でとらえているから。それなら、光を迂回(うかい)させられる素材で物体を覆えば、その物体の反射光は目に届かなくなる。これが、とうめいマントの出発点だ。次に、迂回させる方法だが、光が物質に当たったときの屈折率を自在に操ることができれば、という理屈になる。

 実際に研究は進められている。「ドラえもんには作ってみたい道具がたくさんあります。インスピレーションの種ですよ」と話す、理化学研究所の田中拓男主任研究員もその一人だ。

透明人間になって気になるあの人に近づいたり、嫌いな上司にいたずらできる未来は来るのか?記事の後半では光の屈折率を操る研究を紹介します。

■光の屈折率がカギ…

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