「過剰ノルマ」BMW日本法人の改善計画認める 公取委

田中恭太
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 公正取引委員会は12日、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いで調べていた独BMWの日本法人「ビー・エム・ダブリュー」(東京)から自主改善計画の提出を受け、実効性を認定したと発表した。違反認定はしない。同社は販売店に過剰な販売ノルマを課し、店側が達成のために多くの「登録済み未使用車」(新古車)を抱える事態になっていた。

 公取委によると、同社は約60あるBMW販売店に対して、新規登録台数の目標である「販売計画台数」を設けているが、2015~19年ごろ、多くの店に対し、実績などを踏まえても到底達成できない台数を店側と十分協議せずに設定。満たない分は、店が持つ在庫の車や新たに仕入れた車を、店名義で登録して達成するよう求めていた。

 いったん店名義で登録した車は中古車扱いの新古車となり、価値が落ちる。目標達成でBMWから得られるリベートを考慮しても、多くの場合は赤字になっていたと公取委はみている。「目標が適切と思う台数の1・5倍ほどになった年もあった」と話す店もあったという。

 同社が提出した改善計画は独禁法の「確約手続き」制度に基づくもの。計画では、合理的な目標を定めるためのガイドラインを作り、店側と十分協議する▽目標達成のために新規登録を求めないよう従業員を教育する▽販売店向けに外部の通報窓口を設ける、などの対策が盛り込まれた。

 同社は取材に「計画の認定を真摯(しんし)に受け止めている。既に計画の履行を開始しており、今後もこれを遵守(じゅんしゅ)していく」などとコメントした。

 公取委は19年9月に同社などに立ち入り検査に入り、調べを続けていた。確約手続き制度に基づく認定は7例目。(田中恭太)