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菅首相に配慮した黒岩氏 宣言延長めぐる4都県の内幕

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 2度目の緊急事態宣言につながった首都圏4都県の「ワンボイス」は崩れ去った。菅義偉首相が宣言の再延長を表明する直前の3日に開かれた、東京都、神奈川、千葉、埼玉3県知事の非公開会議。政府に宣言延長を求めるかどうかで意見が激しく交錯したやり取りの詳細が、複数の出席者への取材でわかった。

 1月7日から続く緊急事態宣言の期限が3月7日に迫っていた。それぞれの知事の立場を分けたのが、菅首相との距離感だった。序盤に仕掛けたのは、神奈川県黒岩祐治知事だ。同県を地元とする菅首相との縁は2011年の知事選で、自民県連会長だった菅氏が黒岩氏に出馬を口説いた時にさかのぼる。

 「今日はまず非公開ということで、ちょっと本音ベースでしゃべらせてもらいたいなと思います」

 3日の4都県知事のオンライン会議で、黒岩氏はそう切り出した。「ここのところの動きに不信感を持っています、正直言って」と前置きし、批判の矛先を小池百合子東京都知事に向けた。

 黒岩氏が問題視したのは、小池氏が2日、4都県の知事でコロナを担当する西村康稔経済再生相に面会すると提案したことだ。面会時に出すため都側が作成した文書案には、2週間の宣言延長を政府に要請する記載があった。

 黒岩氏は会議で、この文書案には、大野元裕・埼玉県知事森田健作千葉県知事が延長要請に「了承」していると明示されていたと主張した。その一方で、黒岩氏が森田氏に直接問い合わせたところ、森田氏が「黒岩氏が了解したって(都側が)言うから了解した」と説明したことを明かした。

 神奈川県内は4都県の中ではいち早く政府の分科会の6指標で「ステージ4」(感染爆発)を脱し、3日時点で病床使用率はなお「ステージ3」(感染急増)ながら、ほかの指標はおおむね「ステージ2」(感染漸増)まで改善していた。黒岩氏は「神奈川だけみれば解除と言いたいくらい」とし、「ギリギリまで状況を見極めたい」と主張した。延長ありきで、政府に要請する文書案を作り、3県の同意を得ようとする都側の対応は、黒岩氏には受け入れがたいものだったとみられる。

批判の矛先を小池都知事に向けた黒岩知事。記事の後半では、非公開会議での詳細なやりとりを紹介します。

黒岩氏「総理の判断仰ぐことが筋」

 「それは申し訳ございません…

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