シャープの子会社、不正会計75億円 出身社長も黙認

森田岳穂
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 シャープは12日、スマートフォン向けのカメラレンズの製造子会社「カンタツ」(東京都)で、2018年4月~20年9月に架空計上などで売り上げを75億円水増しする不正会計があったと発表した。シャープ出身の社長が目標達成に強いプレッシャーをかけたことが一因だったという。

 不正会計の影響などで、シャープは2019年3月期と20年3月期の純利益をそれぞれ13・8%、34・5%引き下げた。一方、21年3月期の業績予想は家電の販売などが好調で据え置いた。

 調査にあたった弁護士らの委員会の報告書によると、シャープからカンタツに送り込まれた社長(現顧問)が、業績目標の達成を現場に強く指示し、注文がないのに売り上げを架空計上するなどの不正を黙認していた。一部では自ら不正を指示していた。カンタツ社内にも、親会社出身者の方針に口を挟まない「忖度(そんたく)」の雰囲気があったという。

 記者会見をしたシャープの野村勝明社長は「管理監督が甘かった。グループのガバナンスを強化していく」と謝罪した。不正会計は昨年11月の内部監査で発覚。調査に時間がかかったため、シャープは20年4~12月期決算発表を金融商品取引法が定める2月15日の期限までにできず、先送りしていた。(森田岳穂)