日本郵政が楽天に1500億円出資「最高のパートナー」

益田暢子、井上亮
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 日本郵政と楽天は12日、資本業務提携すると発表した。楽天が日本郵政から約1500億円の出資を受け入れる。日本郵政は楽天の約8%の株式を握る第4位の株主となる。物流や楽天の携帯電話事業の拡大に向けた協業に加え、金融事業などでの連携も視野に入れる。

 両社は昨年12月に物流分野の提携に向けて協議することで合意しており、今回資本面などにも提携関係を広げた。

 日本郵政グループ日本郵便は、郵便事業の成長が望みにくい状況から宅配事業に力を入れるが、ヤマト運輸などに差を付けられている。国内のネット通販で米アマゾンと並ぶ「2強」の楽天と組むことで、宅配事業の強化につなげる。

 楽天のもつデータを活用し、効率のいい配送システムの構築や利便性の高い受け取りサービスの実現に取り組む。楽天の幹部人材を受け入れ、各事業のデジタル化も進める。

 一方、楽天グループが提供する携帯電話サービスについて、郵政グループの郵便局で申し込みを受け付け、配達網を活用した販売促進なども実施する。両グループがそれぞれ展開する決済や保険など金融分野での将来的な協業も今後検討する。

 都内で会見した日本郵政増田寛也社長は「楽天は最高のパートナー。デジタルとリアルの双方の特徴を掛け合わせ、相乗効果を最大限に引き出したい」。楽天の三木谷浩史会長兼社長も「歴史が長い日本郵政とベンチャー企業との提携は、世界で類をみない」。

 楽天は今回の第三者割当増資で、日本郵政からの約1500億円を含め、中国IT大手テンセントの子会社や米小売り大手ウォルマートなどからも出資を受け、総額で約2423億円を調達。昨年本格参入した携帯電話事業に投じる。(益田暢子、井上亮)

提携の主な内容

・共同の物流拠点や効率的な配送システムの構築

日本郵便と楽天が保有する物流データの共有

・楽天モバイルの申し込みを郵便局内で受け付け

日本郵便の配達網を生かした楽天モバイルの販売促進

・楽天から日本郵政に対し、デジタル技術に詳しい幹部人材の派遣

・キャッシュレス決済などの金融事業やネット通販での協業の検討