サウナ問題で「会話口外しない」契約書 市長側が職員に

細見卓司
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 大阪府池田市の冨田裕樹市長(44)が市役所に家庭用サウナを設置した問題で、市長の支援者が問題発覚後、秘書課職員を呼び出し、立ち会った副市長とともにマスコミへの情報提供者なのかただしたうえ、その会話内容を漏らすことを禁じる「秘密保持契約書」に署名させていたことがわかった。

 支援者の男性は朝日新聞の取材に、「自らが契約書を作成した」と認めた。

 男性や市関係者によると、男性はサウナ問題がニュースサイトで報じられた後の昨年10月29日、経営する会社で秘書課職員と元平修治副市長と会った。

 職員によると、男性は「あなたが情報提供者だと言ってくれれば警察も抑えることができる」と話した。職員は「やっていない」と答えたといい、「脅しだと思った」と振り返った。

 男性は職員と元平副市長に契約書も示した。「秘密情報等を厳重に保管、管理する」「違反した場合は損害を賠償しなければならない」と記され、2人とも署名したという。

 男性は取材に対し、冨田市長から「3人で話すよう頼まれた」としたうえで、「契約は職員に安心して話してもらうためだった。脅しだなんてことはあり得ない」と強調した。

 この問題は4日と12日に開かれた市議会調査特別委員会(百条委員会)でも取り上げられた。冨田市長は4日の証人喚問で、秘密保持契約について「事後に聞いたが、指示していない」と関与を否定した。一方、元平副市長は12日の証人喚問で、3人で集まるよう冨田市長から指示されたと述べた。

 一方、支援者の男性は、冨田市長が市から公務用として貸与されている市役所駐車場の無料定期券を使用していたこともわかった。

 4日の百条委で冨田市長は「定期券はほとんど使用していない。渡されたことは覚えているが、どこに置いているか分からない」などと述べていた。

 だが、市によると昨年4~11月に計46回の使用履歴があった。男性は取材に「使ったのはほとんど自分だと思う。市長の事務所に置いてあり、『市役所に来るときは使って』と言われていた」と話した。

 冨田市長は12日、「(男性に)貸していない。事務所スタッフ等が公務を補佐する上で必要な時に使用していた」と文書で回答した。(細見卓司)