小6の仲邑菫初段、史上最年少で二段昇段へ 囲碁

大出公二
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 小学6年生の囲碁棋士仲邑菫(なかむらすみれ)初段が15日、史上最年少の12歳0カ月で二段昇段を決めた。「第28期阿含・桐山杯」の予選で松原大成(たいせい)六段(48)に勝ち、女流棋戦を除く男女競合棋戦で通算30勝の昇段規定を満たした。16日付で昇段する。

 一昨年4月、史上最年少の10歳0カ月でプロ入り。順調に勝ち星を重ね、今年1月から自己最多の10連勝で一気に最年少二段を決めた。1968年に趙治勲名誉名人(64)が達成した12歳3カ月の最年少記録を52年ぶりに更新した。

 仲邑は終局後、緊張した面持ちで記者の質問に応じた。プロ入り2年での昇段は「早かったです」。4月に中学生になってからの目標は「強くなれるようがんばりたいです」と、はにかみながら答えた。

 仲邑信也九段(47)のひとりっ子。3歳で碁を覚え、7歳から韓国・ソウルの道場で修業し急成長した。世界戦で長く中国・韓国の後塵(こうじん)を拝してきた日本棋院は仲邑に注目。2018年12月、将来の大器と見込む小学生を無試験でプロ採用する「英才特別採用推薦棋士」を新設し、第1号として迎えた。

 日本棋院の小林覚理事長は「デビューのときから注目されて、たいへんなプレッシャーのなか、期待以上にがんばってくれた。棋力は今や女流棋士のトップ10に入る。まだ碁の内容に波があるが、安定すれば中学のうちにタイトルを取る可能性は十分ある」と話した。

 プロ入りして2年、4月から中学生になる。124センチだった身長は143センチに伸びた。「二段はまだ遠いと思っていたのに、今年に入ってパパッと勝って、実力以上の結果が出ていると思います」と母の幸(みゆき)さん(40)は話す。しかし「2年前より手合に向かう雰囲気が違う。プロの自覚を持って打っていると感じます」。

 父と同じ大阪の日本棋院関西総本部に所属していたが、「強い棋士やライバルがたくさんいる東京でがんばりたい」と今年1月、東京本院に移籍した。女流棋戦を含むこれまでの戦績は49勝26敗。(大出公二)