世界に誇れるJリーグが… 一部サポーターの残念な行為

東京スポーツ部 吉田純哉
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 海外から見るJリーグは不思議なものらしい。昨年7月から観客を入れて、試合を開催しているからだ。

 J1清水エスパルスに今季新加入した日本代表GK権田修一(32)は2月27日の開幕戦で1年ぶりに観客の拍手を浴びた。「やっぱりいいものだな、と思いましたね。お客さんがいるなかでプレーできるのは、選手にとって幸せ」。その言葉には実感がこもる。

 新型コロナウイルスの影響により、昨年までプレーしていたポルトガルリーグは無観客だった。昨年10、11月に欧州で行われた日本代表戦も観客は入れなかった。

一部サポーターがマナー違反

 権田は「手洗い、うがい。日本人は感染予防への意識が高い。日本だからこそ、と海外にいて感じた」。家族も安心して観戦できる環境で、3月6日のホーム開幕戦のチケットを買ったという。昨季の終わり、J1横浜FCのFW三浦知良(54)も話していた。「ブラジル、欧州での試合は無観客がほとんど。日本はこれだけのお客さんを集めている。日本人の秩序、規律に尽きるのでは、と思います」

 スタジアムに足を運ぶと、サポーターが感染拡大防止のガイドラインを順守しているのがよく分かる。マスクを着用し、座席の間隔も空けている。大声を出せないなかでも、手をたたいて選手を鼓舞している。Jリーグは、世界に誇れる日本特有のスポーツ文化なのだと思う。

 残念なこともあった。J1浦和レッズのサポーター40人ほどが昨年10月のアウェー大分トリニータ戦で声を出したり指笛を鳴らしたりして、クラブがJリーグから罰金などの処分を受けた。当日スタジアムに集まった7397人のうち、40人はほんのわずかかもしれない。だが、コロナ禍で各クラブが経営に苦しむなか、このような行為は客足を鈍らせる遠因になる。心ある浦和レッズのサポーター、サッカー界全体に対する裏切りでもある。Jリーグの幹部は「サッカーでは今も大声を出して応援していると思われている」と嘆いていた。

 コロナ禍で迎えた2季目のシーズン。「サッカーを支えてくれている人」。権田はサポーターのことをそう語っていた。(東京スポーツ部 吉田純哉)