中国に最近10年で最大規模の黄砂 北京の街並みかすむ

北京=高田正幸、瀋陽=平井良和
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 中国北部で15日、黄砂の影響で深刻な大気汚染が起きた。中国の中央気象台によると、この10年で最大規模の黄砂だという。北京市によると、市内のPM10濃度は一時、世界保健機関(WHO)基準値の約160倍となる、1立方メートルあたり8千マイクログラムに達した。

 気象台によると、黄砂の影響は北京市のほか、内モンゴル自治区山西省など計12の省・直轄市・自治区に及んだ。3月以降、内モンゴル自治区や隣国モンゴルの気温が比較的高く、植物が育たないうちに雪や氷が溶けて地表が露出。砂ぼこりが発生しやすくなっており、強風が吹いて大規模な黄砂になったという。

 北京市では15日朝から砂ぼこりで街並みが黄色くかすみ、高層ビルの最上部を目視できないほどだった。中国メディアによると市内2空港で400便以上が欠航。30代の会社員の男性は「こんなにひどい空気汚染は久しぶりだ」と語った。

 また、モンゴル国営放送などによると、同国内では13~14日にかけて草原地帯の広範囲で強風や突風の被害が発生。モンゴル政府によると、15日昼までに遊牧民ら9人が亡くなり、12人が行方不明になっている。遊牧民らのテント式住居「ゲル」が吹き飛ばされたり、周囲の電線が破損したりするなど大きな被害が出たという。(北京=高田正幸、瀋陽=平井良和)