ロエベが「衝撃」の新作を発表 朝日新聞に冊子折り込み

編集委員・高橋牧子
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 ロエベは、2021年秋冬の新作を新聞に冊子を折り込む形式で発表した。冊子も新聞形式。その一面には「特報・ロエベ、ファッションショーを中止」とのニュースが取り上げられ、新作の写真や小説なども載せられた。

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 小説は米国の人気作家ダニエル・スティールのファッション業界が舞台の作品「The Affair(情事)」の一部が先がけて掲載された。

 この「新聞」は仏フィガロとルモンド、英タイムズ、米ニューヨーク・タイムズスペインのエル・ムンドのほか、日本では東京都内に配られる一部の朝日新聞に折り込まれた。

 ユニークな発表方法と同様に、新作にも「衝撃」をキーワードに、造形や色、ディテールに過剰さを盛り込んだ。色ははっとするような鮮やかな黄やグリーン、赤など。円形の袖のふくらんだフォルムのキルティングコートや、大きなオブジェを貼り付けたようなドレスなど。刺繡(ししゅう)やフリンジなど、手仕事を感じさせる工芸的なディテールはいつものロエベらしい。

 デザイナーのジョナサン・アンダーソンは、朝日新聞の単独の取材に文書で答えた。今回の作品に込めたメッセージは「幸せになるために色を着るというアイデア。いまの私たちを元気づけるため、色は最も重要なことのひとつだと思うから」と答えた。

 また「新聞」での新作発表の試みの狙いについては、「今日のファッションは、文化の一部として、またポップカルチャーとして消費される可能性があり、民主的なものとなっていると思う。オンラインで発表した場合、画像は一時的なものであるかもしれないが、新聞での発表であれば、新聞を手にしてページをめくることができるし、ファッションのファンタジーの存在感を具体的に示すことが可能だと思った。人々に夢を与えるためにこの方法を取った」などと説明した。(編集委員・高橋牧子)