ヨウジヤマモト、見せ方よりも服 黒を基調にシンプルに

ファッション

神宮桃子
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 ヨウジヤマモトが2021年秋冬のウィメンズコレクションを映像で発表した。

 作品はいつものように黒が基調。ロング丈のドレスはコンパクトなシルエットで、体に沿って美しい線を描く。黒いチェーンベルトが静かな輝きを添えた。ほつれたように垂れ下がった白い糸や、編み上げひものようなディテールが、ドレスやコートに変化をつける。赤と黒のグラデーションになった帯状の飾りもインパクトがあった。

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 ひざのあたりに穴があいたパンツ、大きな安全ピンがついたジャケットなどパンクスタイルの要素も。人の手がモノクロで描かれたアート調の作品もあった。

 発表した映像は20分超。服の細部のアップや素材の表示が差し込まれるなどの工夫はあるが、基本はモデルがランウェーを歩くシンプルなもの。飽きずに引き込まれたのは、ひとえに服そのものの創造性と美しさが理由だと感じた。

 コロナ禍でファッションウィークがデジタルでの発表になり、各ブランドが物語仕立ての映像を作るなど趣向を凝らすが、一番大切なのは見せ方よりも、どんな服を見せるか。改めて原点に立ち返らせるような、大御所の発表だった。(神宮桃子)