アニメーター大塚康生さん死去、ルパン三世の作画監督

小原篤

 「ルパン三世」「未来少年コナン」「じゃりン子チエ」などで作画監督を務めた名アニメーター、大塚康生(おおつか・やすお)さんが15日朝、心筋梗塞(こうそく)で死去した。89歳だった。葬儀は親族で行う予定。

 1931年、島根県生まれ。厚生省麻薬取締官事務所勤務からアニメーターに転じ、東映動画(現・東映アニメーション)で、日本初のカラー長編アニメ「白蛇伝」(58年)や、「わんぱく王子の大蛇退治」(63年)、「長靴をはいた猫」(69年)などを手がけ、痛快で生き生きとしたアクションを得意とした。

 後輩として東映に入ってきた高畑勲(35年生まれ)、宮崎駿(41年生まれ)両監督の才能を見いだし、引き上げた師匠的存在だった。東映を退社後も「ルパン三世」(71年のシリーズ第1作)で2人と組み、宮崎監督の初監督作「未来少年コナン」(78年)や長編初監督作「ルパン三世 カリオストロの城」(79年)で作画監督を務めた。高畑監督作品では東映時代の「太陽の王子ホルスの大冒険」(68年)のほか、映画「じゃりン子チエ」(81年)でも作画監督を務めた。

 ルパンの愛車として知られるフィアット500は、番組制作時に乗っていた愛車。ジープマニアとしても有名で、プラモデルの監修などに携わった。

 インタビュー集に「作画汗まみれ」(徳間書店など)、「大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽」(実業之日本社)がある。少年時代に描いた機関車や進駐軍の車両の克明なスケッチを集めた「大塚康生画集 『ルパン三世』と車と機関車と」を昨年、玄光社から出した。

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 スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは以下のコメントを発表した。

 ぼくを雑誌の世界からアニメーションの現場へ引っ張り込んだのは大塚さんだった。

 ぼくの人生を決定づけた人でした。合掌。小原篤