フロンターレはいつもいた 被災サッカー少年の10年

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清水寿之
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 駅前は、いつもより少しにぎやかだった。

 川崎市高津区のJR武蔵溝ノ口駅そばで11日夕、J1川崎フロンターレによる募金活動があった。この日で発生10年となる東日本大震災の被災地支援のためだ。昨季限りで引退した元日本代表MF中村憲剛さん(40)も参加した。

 中村さんの隣で、菅野(かんの)朔太郎さん(21)と酒井涼葉(すずは)さん(19)も寄付を呼びかけた。ともに岩手県陸前高田市で育ち、現地で川崎が開いたサッカー教室に参加した。

 菅野さんは震災当時、小学5年生だった。授業中の校舎が激しく揺れ、目の前にあった旧校舎が黒い波にのみ込まれた。自宅と、母親が経営する衣料品店も津波に流された。

 仮設住宅と学校を行き来するだけの日々でサッカー教室のことを知り、心が弾んだ。あこがれの選手たちとボールを追い、バーベキューをほおばった。当時中心選手だった中村さんと一緒に写真を撮り、「頑張って」と励まされた。

 元々、他のJクラブのファンだった。だが、毎年のように地元へ来てくれる川崎の選手たちを見て、心が変わっていったという。

 菅野さんは振り返る。

 「震災直後はいろんな団体が…

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