消防署員の自殺「パワハラが原因」 両親が消防組合提訴

山崎毅朗
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 山口県宇部市の宇部中央消防署員だった松永拓也さん(当時27)が自殺したのはパワハラが原因だとして、両親が16日、署を管轄する宇部・山陽小野田消防組合を相手に、慰謝料など1億円余を求める国家賠償請求訴訟を山口地裁宇部支部に起こした。

 訴状によると、松永さんは2019年1月に自宅で自殺し、職場でのパワハラや金銭問題を指摘する遺書を残していた。両親は、松永さんが長時間叱責(しっせき)されたり、報告を無視されたり、必要のない報告を求められたりするパワハラを受け、「多大な精神的苦痛を感じていた」と主張。消防組合はパワハラ行為に対し適切に対処しなかったと訴えている。

 松永さんの父哲也さん(64)は16日、記者会見し「消防側からは一度も謝罪がない。自分たちが何をやり、何が悪かったのか自覚してほしい。このままでは子どもが浮かばれない」と述べた。

 消防組合は今年1月、松永さんが自殺した当時の副署長のパワハラを認め、減給10分の1(3カ月)の懲戒処分にしていた。組合の管理者の篠崎圭二・宇部市長は「訴状が手元に届いておりませんので、コメントは差し控えさせていただきます」としている。(山崎毅朗)