知的障害者の性犯罪、代表者聴取へ 被害者の負担を軽減

伊藤和也
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 知的障害や精神障害のある人が被害に遭った性犯罪の捜査にあたり、各地の地検と警察が連携し、代表者を通じて被害状況などを聞き取る「代表者聴取」の取り組みが、4月から始まる。規模の大きい地検13庁で試行を始め、結果を踏まえて全国への拡大を検討する。双方から繰り返し聴取されることによる精神的負担を軽減し、供述の変遷を防ぐのが狙いだ。

 上川陽子法相が16日の記者会見で明らかにし、「性犯罪・性暴力の根絶に向けた取り組みや被害者支援に全力で取り組みたい」と語った。

 代表者聴取にはすでに、性犯罪や虐待の被害を受けたり目撃したりした子どもを対象に、地検と警察、児童相談所の3者が各地で取り組んでいる。聴取時に暗示や誘導の影響を受けやすい特性や精神的な未成熟さなどを特に考慮する必要性から、2015年に始まった。知的障害などがある人にも対象を広げるよう求める声が上がり、昨年6月に決定された政府の性犯罪対策に関する強化方針にも盛り込まれ、具体的な検討が進められてきた。

 法務省によると、子どもが対象の代表者聴取は19年4~12月の9カ月間で1638件が行われた。導入以降増え続けており、18年度は1年を通じて1528件だった。(伊藤和也)