心置きなく「任務優先」 被災家族、公務員が助け合い

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遠藤美波
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 ひとたび災害が起きれば昼夜を問わず対応に当たる公務員は、自宅が被災しているのに帰宅できないことがある。そんな家庭に連絡を取り、現地に赴いて公務員同士で助け合う仕組みを、阪神大震災東日本大震災などで被災した自治体の職員らがつくった。

 「明日は我が身」を略して「アスミー」。神戸市仙台市福島県南相馬市などの職員7人が、昨年7月に一般社団法人として設立した。発起人は神戸市職員の秋田大介さん(44)。「職員の家族を助ければその人は全力で仕事にあたれる。結果的に早く町が復興する。みんなにとって意義がある仕組みです」

家庭で居場所なくなり

 きっかけは2019年10月に東日本を襲った台風19号だった。

 宮城県丸森町が豪雨に見舞われた土曜日。町職員の八島大祐さん(45)は、午後1時から庁舎に詰めていた。雨は強まり、夕方には滝のようになった。

 「家が浸水して出られない」「助けて」。町民から役場に電話が相次いだ。総務課のホワイトボードに貼った地図が、浸水による通行止めを示す赤いバツ印で埋まっていく。八島さんの自宅周辺もバツ印に囲まれていった。

 自宅には妻と3歳の長男、弟と70歳の母がいた。帰れたのは3日後。築60年の家は床上70センチまで浸水し、子どもを抱えた妻が片付けに追われていた。

 その後も役場の仕事を休むこ…

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