同性婚訴訟判決「画期的」「混乱つながる」 各党温度差

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 同性どうしの結婚を認めない民法などの規定は違憲と判断した17日の札幌地裁判決を受け、野党からは「画期的」と評価する声があがった。一方で自民党同性婚の導入に否定的な考えを改めて示し、与野党の温度差が浮かびあがった。

拡大する写真・図版判決後の会見を終え、ペアリングを見せてくれた原告=2021年3月17日午後3時54分、札幌市中央区、日吉健吾撮影

「立法府が答えを出すとき」

 同性どうしの結婚を可能にする婚姻平等法案を提出している野党からは、判決を評価する声が相次いだ。

 立憲民主党枝野幸男代表は記者団に「大変画期的で大事な判決だ」と語った。「多くの皆さんが対等な扱いを受けられず、苦労されてきた。立法府がしっかりと答えを出すときではないかと痛感した」として、関連する法整備を急ぐ必要性にも言及した。

 共産党穀田恵二国対委員長も記者会見で「画期的な判決」と評価し、「婚姻に伴う法的な問題について整備していくことが当然求められる。画期的な判断に基づいて、私たち自身が(現在の法制度を)見直していく。それが立法府としての責任だ」と話した。

「まずは社会全体の理解促進」

 一方、自民党下村博文政調会長は記者会見で、性的少数者への理解なしに同性婚などを導入すれば「社会の混乱につながる」というのが党の考え方と説明。そのうえで「まずは同性のパートナーどうしが不利益を被ることがないよう社会全体の理解を促進し、多様性に寛容な社会を構築していくところから(党の特命委員会で)議論の深掘りをお願いしたい」とした。

 公明党竹内譲政調会長は記者会見で「公明党は多様性を認める社会の実現をめざしている。これをきっかけに党内議論は深めていきたい」としながらも、「党内だけで完結する問題ではない。判決を受けて国民がどういう意見を持つか、議論が成熟していくことが大事だ」と述べた。

拡大する写真・図版判決後、「違憲判決」と書かれた紙を掲げる弁護士ら=2021年3月17日午前11時33分、札幌市中央区、日吉健吾撮影

 加藤勝信官房長官は記者会見で「政府としては民法の規定が憲法に反するとは考えておらず、ほかの裁判所に係属中の同種訴訟における判断をまずは注視していきたい」と述べるにとどめた。一方で「多様性が尊重され、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向けて、しっかり取り組んでいきたい」とも語った。