アカデミー賞よりゴールデングローブ賞が批判されたワケ

有料会員記事

藤えりか
[PR]

シネマニア経済リポート

 コロナ禍で大幅に延期となった米アカデミー賞のノミネーションが15日、発表された。長年取材する一人としてあえて注目したのは、先行したゴールデングローブ賞と違いが出るかどうか。同賞が今年、多様性などをめぐり非難の的となったためだ。ところが今年は対照的に、アカデミー賞をめぐる議論は今のところ穏やかだ。例年、こちらの方が批判されがちなのに? そのワケを考えた。

ハリウッド取材歴の長い藤えりか記者が、ポッドキャストでも解説します。

Apple Podcasts や Spotify ではポッドキャストを毎日配信しています。音声プレーヤー右上の「i」の右にあるボタン(購読)でリンクが表示されます。

 今年のハリウッドの賞レースは、スキャンダルとともに幕を開けた。アカデミー賞の前哨戦の一つ、ゴールデングローブ賞に疑念や批判が相次いだのだ。主な3点は、①主催するハリウッド外国人記者協会(HFPA)の会員に黒人がゼロと判明②ノミネート作品にからむ会員への接待疑惑③米国で撮影された米映画「ミナリ」が、セリフの大半が韓国語だからとして作品賞ではなく外国語映画賞に分類された、アジア蔑視だ――というものだった。

 ①と②はロサンゼルス・タイムズ紙調査報道がきっかけ。①は、HFPAが会員数わずか約90人ながら、会員の詳細や新規加入の有無も公表せず、入会を拒まれた記者が提訴するなど「透明性」「公平性」が議論になってきた。その中での報道だっただけに、業界内外で騒然となった(HFPAはその後、「少なくとも約20年間、黒人会員ゼロ」と認めた)。

 ゴールデングローブ賞で、ド…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。