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 無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使った全国初の住民票の申請受け付けを始めた千葉県市川市は17日、LINEの個人情報保護の不備が発覚して対応に追われた。市は市民サービスにデジタル技術を導入してきたが、住民票などのLINEによる申請を一時停止せざるをえなくなった。

 市担当者は朝からLINEの担当者に何度も電話をしたがつかまらず、連絡がとれても状況がよく分からない状態が続いたという。市によると、サービス開始は2019年3月で、住民票のLINEによる申請数は今年度1月末までで約1600件と、住民票の申請全体の約1%だった。

 サービス開始当初は市とLINEで覚書を締結して秘密保持の扱いを定めていた。しかし、19年7月以降はLINEの提携企業との契約となり、現在は市とLINE間に直接的な契約はないという。

 市情報政策部の稲葉清孝部長は「申請情報は提携企業で扱うので、LINEとの契約は必要がないとの認識だった」と話す。ただ今回の問題はLINE内で起きていた可能性があり、「全くの想定外だ」と指摘する。LINEに早急に解決を求めるという。

 LINEによる申請には名前や生年月日などのほかに、免許証など本人の写真付きの書類をスマホで撮影して送る必要がある。市はこの写真付き情報が必要な住民票と駐輪場使用許可証、り災証明書の申請受け付けを17日に停止した。

 村越祐民市長は「安全性が担保されるまで、一時停止の措置を継続する」と話している。(三嶋伸一)