黒川元検事長を略式起訴 東京地検、起訴相当の議決受け

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 黒川弘務・元東京高検検事長(64)と朝日新聞社員、産経新聞記者2人が賭けマージャンをしていた問題で、東京地検特捜部は18日、黒川元検事長を単純賭博罪で東京簡裁に略式起訴し、発表した。検察審査会の「起訴相当」議決を受け、当初の不起訴(起訴猶予)処分を一転させた。検審に「不起訴不当」とされた他の3人は再び起訴猶予にした。

 単純賭博罪の法定刑は50万円以下の罰金か科料。略式起訴は非公開の書面審理で罰金などを求める手続きで、簡裁が「不相当」と判断しない限り正式裁判は開かれない。

 地検の発表などによると、黒川元検事長はコロナ禍で緊急事態宣言が出ていた昨年4~5月に4回、記者ら3人と賭けマージャンをしたとされる。場所は産経記者の自宅で、1千点を100円に換算し、現金のやり取りは1回で数千~2万円程度だったという。

 市民団体の告発を受けた地検は昨年7月、「賭け金が多額とはいえない」などとして4人を不起訴にした。一方、市民団体の不服申し立てを受けた東京第六検察審査会は12月、「東京高検検事長は違法行為を自制し、抑止すべき立場にあった」などと指摘して黒川元検事長は起訴相当と議決した。記者ら3人については、動機面の捜査が不十分として不起訴不当と判断した。再捜査した地検は、検審の指摘を踏まえて黒川元検事長を一転起訴した。

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 岡本順・朝日新聞社執行役員コンプライアンス担当のコメント 本社員が加わっていた賭けマージャンで、検察審査会で示された市民の意見を踏まえて検察当局が黒川氏を略式起訴したことを重く受け止め、改めておわびします。「権力との癒着ではないか」といったご批判を受け、記者活動の延長で起きた報道倫理が問われる問題と受け止めて「記者行動基準」を改定し、取材先との距離の置き方などを明記しました。その理念を全社員で共有し、コンプライアンス意識の徹底を図ります。