北朝鮮、米国を「無視する」 複数ルートの接触を拒否
ソウル=神谷毅
北朝鮮の崔善姫(チェソンヒ)第1外務次官は17日に談話を発表し、米国が2月中旬から複数のルートで接触を試みてきたとしたうえで、「米国の時間稼ぎに応じる必要はなく、無視する」と拒否する姿勢を示した。朝鮮中央通信が18日、報じた。
崔氏は談話で「我々と一度でも向き合うことを期待するなら、悪い癖を直し初めから態度を変えなければいけない」と主張。新しい変化を感じ取り、受け入れる準備ができていない米国と対座しても時間を浪費するだけだとしたうえで、「(米朝首脳会談が行われた)シンガポールやハノイのような機会は再び与えない」とした。
バイデン政権は現在、北朝鮮政策の立案を進めているが、トランプ前大統領が金正恩(キムジョンウン)総書記と会談を重ねたことには批判的だ。崔氏は談話で「我々が何をするかよく考えた方がいい」「『強対強』『善対善』の原則で相手をする」とも述べ、バイデン政権の立場次第では強硬策に出る姿勢を示した。
米朝関係をめぐっては、正恩…