国産ジェット離陸せず 稼げない航空機産業が向かう先は

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初見翔
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経済インサイド

拡大する写真・図版試験飛行に向け離陸したスペースジェット=2020年3月18日午後2時52分、愛知県豊山町の県営名古屋空港、上田潤撮影

 日本の航空機産業が苦境にあえいでいる。直接の原因はスペースジェット(SJ、旧MRJ)の事業中断と新型コロナウイルス禍。だがそもそも「稼げない」構造が産業にあり、仮に国産ジェット事業が成功しても課題はまだその先にあったという指摘もある。

 「不本意です。いろいろな意味で思うようになっていない」

 2月下旬、三菱航空機愛知県豊山町)をこの春に去ることになった関係者はそう言ってうなだれた。同社は国産ジェット旅客機「スペースジェット(SJ、旧MRJ)」の開発を担う、三菱重工業の子会社だ。

 国産初のジェット旅客機という夢を乗せ2008年にスタートしたSJ事業。三菱重工は昨秋、今後3年間のSJ事業費を従来比20分の1に縮小することを決め、事実上、事業は中断となった。三菱航空機は最大で2千人ほどいた従業員を200人以下へ減らす人員整理のまっただ中で、この関係者もそのあおりを受けた。

 なぜ事業中断に至ったのか。

決定的に欠けていたノウハウ

 まずは開発そのものが困難だ…

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