世界で勝つ!優しすぎるレスラー、決意の自腹100万円
金子智彦
国内無敵。でも、世界では勝てない――。己の立ち位置が定まらず苦しむ男がいる。レスリング男子グレコローマン130キロ級の園田新(あらた)(26=ALSOK)だ。
「新型コロナウイルスの自粛期間中、練習しなかったら太るかなと思ったら、食欲も落ちちゃって。体重が減ってしまったのは結構ショックでした」
レスリングの重量級といえば、筋骨隆々の大男が力比べをするイメージだ。しかし、園田の普段の体重はリミットの130キロに満たない。マットに上がる前から海外勢に見劣りする。
昨年12月の全日本選手権で7連覇を達成した。だが、浮かない顔だった。「大学2年の大会から優勝してきたと思うんですが、そこから僕は成長しているのかな……」
今年2月、オンラインでじっくり話を聞いた。
「やっぱり世界で勝てないと…