宣言解除後、新規感染増える大阪 首都圏も同じ傾向に?

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 首都圏に先立って3月1日に緊急事態宣言が解除された大阪府では、17日に新たに147人の感染が判明し、じわじわと増える傾向だ。

 ただ、感染者の増加と関係が深いとされる繁華街での夜間の人出は、宣言が解除される3週間あまり前から増加していたことが、専門家らの解析でわかっている。

 大阪で何が起きたのか。その教訓は、首都圏で感染が再拡大するのを防ぐために生かせるのか。

 東京都医学総合研究所などのチームは、東京大学発のベンチャー企業「ロケーションマインド」のデータを活用し、大阪市のキタ、ミナミなど7カ所の夜間の人出を携帯電話の位置情報をもとに分析した。

 感染リスクがさほど高くないとされる通勤による人出を除外し、繁華街の一カ所に15分以上滞在した人のみをカウントした。これらの人たちは飲食などを目的として滞在していたことが推定され、これまでの人流分析よりも感染リスクを予測しやすいという。

 すると、午後8時から10時までの人出は、大阪などで緊急事態宣言が解除された3月1日の3週間ほど前にあたる2月6日ごろから増え続けていた。

 過去のデータを踏まえると、人出の増加を受けて今月末から、感染者数の増加につながるおそれがあるという。

 宣言がまだ解除されていなかったのに、なぜ人出が増えたのか。

 大阪での感染者数は、1月8日をピークに減少し、2月6日もその傾向が続いていた。

 「感染者の減少が世の中に伝わると、人々のあいだで安心感が広がり、どうしても人流の増加となって表れやすい」。分析した研究所の西田淳志・社会健康医学研究センター長は、感染第3波以前のデータも踏まえてそう話す。

 この傾向は、東京の主な繁華街である新宿・歌舞伎町や渋谷センター街、池袋など7カ所を対象にした、同研究所などの分析でもみられている。

 東京での感染者が減り続けていた2月6日時点のころから、夜の繁華街での人出は増える傾向だった。

 ただ、2月20日の時点以降はむしろ減少し、3月13日の時点でも大きな増加はみられない。

 東京の感染者は17日に409人となり、増加しているように見える。

 しかし、繁華街の人流データをみる限り、「若者を中心とした多くの人たちが、感染の拡大を防ぐために協力したことで、いまは何とか踏みとどまっている。それが東京の実情ではないか」と西田さんはみる。

 宣言が解除されても、引き続き、市民の協力が得られるような呼びかけをして、夜間の繁華街の人出が増えないようにすることが大切だという。

 夜の繁華街の人出が増えると…

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田村建二

田村建二(たむら・けんじ)朝日新聞編集委員

1993年朝日新聞入社。福井支局、京都支局、東京本社科学部、大阪本社科学医療部次長、アピタル編集長などを経て、2016年5月から編集委員。