日本新で優勝も「やらかした…」 男子走り幅跳び・橋岡

辻隆徳
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 陸上の日本選手権・室内競技の最終日が18日、大阪市大阪城ホールであり、男子走り幅跳びに出場した橋岡優輝(日大)が5回目に「大ジャンプ」を決めて優勝した。記録は8メートル19で、22年ぶりに室内日本記録を更新。だが、試合後のオンライン会見で橋岡は「やらかしたなと……」苦笑い。なぜか。

 3回目の試技を終えて「赤旗」が上がると、橋岡は天を見上げ、そして、首をかしげた。1、2回目に続くファウルだった。橋岡はこのときを振り返り、「僕の競技人生で初めての3ファウルだった。やってしまったなと……。メンタル的にきましたね」。

 3回目を終えて「記録なし」。一般的な大会では3回目までの記録上位8人が、4回目以降の跳躍に進める。だが、この日はエントリーが8人だったため、橋岡も4回目以降の跳躍に挑戦することができた。

 4回目もファウルで、迎えた5回目。スピードに乗った助走から、完璧な踏み切り。橋岡を指導する森長正樹コーチが持っていた8メートル07の室内日本記録を大きく更新する8メートル19をたたき出した。その後、6回目の跳躍もファウル。結局、「6回中5回ファウル」で日本新かつ、優勝という珍しい結果となった。

 橋岡はファウルが続いた理由について「助走の感覚が違った。(地面の)跳ね返りが強く、ストライドが広がってずれが生じた。いくら合わせてもファウルになってしまった」と話した。ただ、成功した1本の跳躍で、出場選手の中で唯一の8メートル台を記録。一昨年の世界選手権で日本勢初の入賞を果たした実力を発揮した。

 この大会が日本大学のユニホームで出場する最後の大会となった。4月からは富士通への入社が決まっている。橋岡は「(屋外の)8メートル40の日本記録更新と五輪のメダル獲得を目指していきたいです」と力強く語った。(辻隆徳)