チンパンジーも「オンライン会議」 閉園中の寂しさ解消

半田尚子
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 新型コロナウイルスの感染拡大で閉園中の東欧チェコの二つの動物園で、チンパンジーにオンライン会議システムを使って「交流」してもらう試みが行われている。動物園側は「せめて画面のむこうの仲間を見て、来園者がいない心細さを紛らわせて」と、チンパンジーの寂しさ解消を期待している。

 AP通信などによると、この交流は今月11日、チェコの約150キロ離れた北部と南部の動物園で始まった。呼びかけたのは北部側で、同園の飼育係は「(閉園で)チンパンジーは来園者がいない寂しさを感じている」という。

 両園はチンパンジーが飼育されている囲いの中から見える場所に、巨大なスクリーンを設置。スクリーンには相手側の様子を生中継している。ただし、音は伝わらないようにしている。

 北部側の飼育係によると、チンパンジーは当初、スクリーンに映った相手に対し、威嚇するしぐさをしながら画面に近づく様子を見せていた。だが次第に慣れていき、今では「映画やテレビを見るような感じになった」という。両園はこの試みを3月末まで続ける予定で、「成果」があれば継続を検討するという。(半田尚子)

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