挙式激減で…婚礼大手のワタベウェディング、私的整理へ

加茂謙吾
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 婚礼施設運営大手のワタベウェディング京都市)は19日、私的整理の一つである「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)」の利用を検討していると明らかにした。コロナ禍で挙式が大幅に減って債務超過に陥っており、事業を続けながら再建をめざす。

 事業再生ADRは、経営難の企業と金融機関などの債権者が、政府の認証を受けた第三者機関を介して再建について話し合う仕組み。民事再生手続きのように裁判所を通さないため、より早い再建ができる利点があるとされる。ワタベは19日に取締役会を開き、正式に決める見通し。同社はウェブで「事業収益構造改善と債務超過の早期解消による経営安定化に向けて、取引金融機関との協議やスポンサー支援をいただける候補者と資本政策に関する検討を行っております」とのコメントを出した。

 ワタベは1953年に創業した業界の草分け。東京・目黒の「ホテル雅叙園東京」や、全国で「ホテルメルパルク」(旧郵便貯金会館)を運営している。最近は、ハワイや沖縄といったリゾート地での婚礼事業に軸足を移してきた。

 だが、新型コロナウイルスの感染拡大で挙式が激減し、国内旅行や海外渡航も困難になった。その結果、2020年12月期決算の純損益が117億円の赤字となり、8億円の債務超過に陥っていた。経営再建のため、結婚式場など30拠点を閉鎖したほか、126人の希望退職を実施した。(加茂謙吾)