夫婦別姓、経済界からも 通称・青野氏「動きを起こす」

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編集委員・秋山訓子
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 IT企業サイボウズの青野慶久社長の戸籍名は「青野」ではない。夫婦同姓を定めた民法の規定は違憲だとして訴訟も起こしている。経済界でも選択的夫婦別姓を求める活動をしていきたいという青野氏に、企業にとっての選択的夫婦別姓の意味や、今後の活動について聞いた。

なかなか進まない夫婦別姓制度の導入。ポッドキャストでは、政治の世界で起きている新たな動きについて、秋山訓子編集委員が解説します。

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 ――「青野」は通称だそうですね。

 「はい。結婚相手が名前を変えたくないというので。自分が変えるのも面白いかなと思って軽い気持ちで。戸籍名は西端です」

 ――通称を使って不都合を感じることはありますか。

 「予想をはるかに超えて、これが面倒かつ大変でした。たとえば僕は海外出張が多くて、現地の社員にホテルを取ってもらうことも多いんです。米国出張に行ったとき、ホテルにチェックインしようとしてIDとしてパスポートを出したら、予約の名前と違うじゃないかと言われて。いや、『青野っていうのは前の名前なんだ』と言っても全く通じない。危うく夜中に路頭に放り出されるところでした。以来、結婚前の青野姓の古いパスポートをIDとして持ち歩いています」

 ――企業にとっても、選択的夫婦別姓制度の導入は重要なのでしょうか。

 「女性が結婚してからも働き続けて通称を使用する場合、総務担当は名前を二つ管理しなければならない。しかも、婚姻情報を社内に明らかにすることもプライバシーからいって問題があります。非常に手間がかかり、生産性から見るとマイナスで、明らかに企業にも負担です。企業内で権限を持つ女性も増え、選択的夫婦別姓を求める声はますます高まるでしょう」

総選挙で争点に

 ――青野さんはこれまで経済界で、問題提起をしたことはなかったのでしょうか。

 「数年前に、経団連に持ちかけようとしたことがありました。ですが、当時の幹部は積極的ではなくて断念しました。でも、政治の場でも議論が始まったこともあり、今年は動きを起こそうと思います」

 ――具体的にはどんなことをしようと。

 「僕は内閣府が事務局の『輝…

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