「つや肌」に魅力感じるのは? 脳活動を特定

瀬川茂子
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 肌の「つや」と「テカリ」に対して、脳はどう反応するのか――。情報通信研究機構のグループが、肌の光沢に魅力を感じる脳の活動を特定することに成功した。光沢の魅力は、これまで主観的な印象で評価されてきたが、脳活動を測って客観的に示し、化粧品やデザインなどの開発に生かせる可能性がある。

 光沢は、滑らかな表面が光を受けて発する輝きだ。生物が、光沢を魅力的だと感じるのは、生きるために不可欠な水や、みずみずしい果物などを見分けるためだと考えられる。肌の光沢は、健康状態を反映する。

 ただ、人が脳のどこで、光沢の質感を魅力的だと感じているのかは不明だった。そこでグループはまず、化粧品メーカーの資生堂の協力のもと、肌の質感の違いを表す画像を作った。ほとんど光沢がない「マット」、皮脂によって光沢がある「テカリ」、内側から発光しているような「つや」の3種類だ。

 30~40代の女性に協力してもらい、これらの画像の魅力度を評価してもらうと、最も魅力が高いのは「つや」で、「テカリ」「マット」と続いた。16人の脳の活動を機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)で測ると、肌の光沢の魅力度が高いほど、活動が高まる脳の領域があった。眉の間の奥にある快楽などにかかわる脳の領域だった。

 商品の光沢の質感にどれだけ魅力を感じるかは、製品開発でも重要だが、これまで主観的な印象報告に頼らざるをえなかった。グループの坂野雄一主任研究員は「脳活動に基づく評価技術で、質感による感性の価値が高い映像や製品を開発することが可能になるかもしれない」としている。研究成果を英科学誌サイエンティフィックリポーツに発表(https://doi.org/10.1038/s41598-021-82601-w別ウインドウで開きます)した。瀬川茂子