対立候補が給与引き下げ対抗 河村氏「びっくりこいた」

堀川勝元
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 名古屋市長選(4月11日告示、25日投開票)に、自民党を離党し無所属で立候補する市議の横井利明氏(59)が19日、「市長給与544万8千円」を公約すると明らかにした。この日、立候補表明した河村たかし市長(72)が「市民並み給与」として市長給与を年800万円に引き下げているのに対抗するものだ。

 横井氏は「これで市長給与の論争を終わりにし、有権者に政策を聞いてもらいたい」と、争点化を避ける狙いがある。河村氏と同じように退職金も受け取らないとする。この金額は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を参考に算出した愛知県内の平均年収という。

 これに河村氏は「びっくりこいた。選挙の時だけ今までやったことと違うことをしていいのか」と反論。自身が掲げた公約を踏まえ2011年に市議報酬を年800万円に半減する条例を成立させたが、自民、民主、公明3会派の主導で16年に1455万円に引き上げられた経緯がある。河村氏はこれを念頭に「愚民政治だ。有権者をバカにしている」と、当時引き上げに賛成した横井氏を批判。市長給与と議員報酬をセットで引き下げることを訴える考えを示した。

 横井氏に対抗し、800万円をさらに引き下げるか問われると「勘弁してちょうだい。これまでやせ我慢で3億5千万円ぐらい市民のみなさんに返しましたから」と述べた。

 横井氏は「市長は車やガソリンも税金からだが、議員は給料から出す。それが全く違う。議会には強烈な行財政改革を求め、中身は自分たちで考えてもらう」と話している。また「多選は腐敗する」として自身は3期までしか市長を務めないことも明言。前回市長選で「市長は2期8年まで」とする任期制限の導入を公約に掲げながら4期目をめざす河村氏を意識したものとみられる。(堀川勝元)