冬の札幌、ドームで練習重ねて 北海、「土の上」で躍動

川村さくら
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(19日、選抜高校野球 神戸国際大付3―2北海)

 第1試合に登場した北海(北海道)は10年ぶりの春の甲子園だ。雪国の球児にとって、冬は野球ができない時期。ただ今季はコロナ禍でイベントのキャンセルが相次いだドーム球場で、多く練習を重ねることができた。この日、春の青空の下、躍動した。

 北海のグラウンドは11月から3月ごろまでの4カ月、雪の下に姿を隠す。北海がある札幌市は最深積雪の平年値が1メートル。土の上での実戦練習ができず、室内トレーニングが主になる。平川敦(おさむ)監督が特に心配なのは守備だ。「冬の間は野球自体をやれていなかった」と言う。

 冬季、選手たちはクロスカントリーで体力や柔軟性を上げた。体育館ではバスケやバレーにも挑み、身体能力の向上も図った。

 2月に予定した本州遠征は、緊急事態宣言を受けて中止に。だがその分、プロ野球の日本ハムの本拠地・札幌ドームや室内練習場を練習に使った。

 10年前の選抜出場時にはドームは3回しか借りられなかったが、今年はイベント中止でドームが空いており、前回の倍以上の8回も借りることができた。守備の連係やフリー打撃、紅白戦といった練習ができた。

 木村大成投手(3年)は「一流のプレーヤーが投げてきた場所で練習できてとても興奮した。大きな球場での経験は甲子園で精神的な余裕につながる」。一方、平川監督は「全体練習ができたのは大きかったが、土の上で選手たちがどれだけやれるか」との懸念もあった。

 選抜開幕2週間前には北海道を発ち、作新学院(栃木)などと練習試合を重ねた。三塁手の尾崎大嘉(たいが)選手(3年)は「球の跳ね方を思い出してきたし、打撃も投手との距離感に目が慣れてきた」と話した。

 迎えた神戸国際大付(兵庫)との初戦。1点を争う接戦になり、延長戦の末に逆転負けを喫した。完投した木村投手は甲子園に来るのも初めて。「圧倒された。投げている間は、楽しみながら気持ちを上げて投げられました」と話した。(川村さくら)