気象庁が認めた「実力不足」 線状降水帯の予測に高い壁

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竹野内崇宏
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 60人以上が犠牲になった昨年7月の熊本豪雨など、各地で豪雨災害を引き起こす「線状降水帯」。だが、高頻度で発生しているにもかかわらず、予測はほとんどできていない。なぜ予測は難しいのか、どんな解決策があるのか。

発生は年に数百回、危険な数例が台風以上に

 昨年7月3~4日、熊本県南部に東西約280キロにわたって積乱雲が次から次へと発生し、24時間で約500ミリという激しい豪雨をもたらした。積乱雲が連なった線状降水帯は、約13時間にわたって上空に停滞。球磨(くま)川が氾濫(はんらん)し、特別養護老人ホームの入所者ら60人以上が県内で犠牲になった。

 この線状降水帯は近年で最大規模だった。気象衛星ひまわり8号からも、発達した積乱雲が、梅雨前線周辺の雲を突き抜け、泡のように列をなす上空の様子がくっきりと撮影された。

 だが、これほど発達したにもかかわらず、気象庁は半日前の予報でも線状降水帯発生の危険性を広く伝えることができなかった。気象庁の関田康雄長官(当時)は後日、「我々の実力不足だった」と認めた。

 研究者は、発生を事前に予測することは「極めて難しい」と口をそろえる。なぜか。

 線状降水帯は、古くて新しい…

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