夫婦別姓「反対」意見書可決「陳情出て…」 岡山県議会

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吉川喬、華野優気
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 選択的夫婦別姓は「家族の絆や一体感を危うくしてしまうおそれがある」と訴え、導入に反対する意見書案が19日、県議会本会議で可決された。最大会派・自民党県議団以外の全3会派が反対意見を述べたが、かみ合った議論はないままの起立採決だった。意見書は3月中にも首相らに送られる。

 最初に反対意見を述べたのは民主・県民クラブの大塚愛県議。「同姓を義務づけたままでは不利益を生じる場合などがあり、女性の就業や結婚、出産の障壁になっている」としたうえで、「若い世代が望む結婚観や多様性のためにも選択的夫婦別姓を進めていくべきではないか」と訴えた。

 また日本のジェンダーギャップ解消が国際的にみて遅れるなか、「意見書はさらに後退させるものだ」と批判。「同じ姓を名乗れば、家族の一体感や幸福が守られると考えるなら安易な幻想にすぎない。拙速な反対を示す意見書を県議会の総意として出すべきではない」と求めた。

 「多様な家族のあり方への理解が乏しく、著しく配慮を欠いた表現だ」と指摘したのは、公明党県議団の荒島俊造県議。一人っ子同士の結婚では歴史的に由緒ある姓でも名乗れなくなる場合があると例示し、「少子化が進む中、伝統的家族観を伝えるためにも(選択的夫婦別姓は)必要だ」と説明した。

 最後に共産党県議団の須増伸子県議が登壇し、「家族の絆や一体感は同姓か別姓かで左右されると思えない」と指摘。意見書案は「あるべき家族像を押しつけ、ずれるものは認めないという意思のあらわれだ」と訴えた。意見書はその後の起立採決で賛成多数となった。

 傍聴席は市民ら63人で埋まった。岡山市の無職女性(82)は「がっかり。県民として恥ずかしい限りです」と話していた。

 全国都道府県議会議長会によると、選択的夫婦別姓への反対を示す意見書案が可決されるのは2010年以来という。

    ◇

 意見書案を主導した自民党県議団。本会議では誰も登壇せず、賛成意見を述べることはなかった。

 意見書は保守系団体の関係者…

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