意地悪も思いやりもある魚心 一夫一妻制の魚で実験

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杉浦奈実
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 魚は思いやりも、意地悪もする――。大阪市立大学などのチームが、オスの魚で実験したところ、パートナーのメスに餌を与え、ライバルのオスには与えないような選択肢を積極的に選ぶことがわかった。他者を思いやる心の起源を探る手がかりになるという。

 論文が19日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。

 チームは中南米原産の魚「コンビクトシクリッド」で実験した。この魚は、決まったパートナーと繰り返し子育てする「一夫一妻制」の魚として知られる。

 水槽に二つの小部屋を設け、オスの魚が、餌の時間になるとどちらかを選んで移動できるようにした。片方の部屋の餌を食べると、隣の水槽にいるパートナーのメスも餌を与えられるが、もう一方の部屋を選ぶと与えられないようにした。1ペアごとに10日間、計90回の食事を観察した。

 実験開始直後のオスは二つの部屋を同じくらいの割合で選んでいたが、徐々にメスも餌をもらえる部屋を選ぶことが多くなった。8日目以降は9割を超えた。隣の水槽に何もいれないと、実験を重ねても二つの部屋を選ぶ割合は同じくらいだった。オスは実験中に選択の意味を理解して、どちらももらえる方を選ぶようになったとみられる。

 パートナーのメスの代わりにライバルのオスを入れると、相手が餌をもらえる部屋に入る率は27%だった。相手を判断し、「意地悪」な選択をしていることになる。

 相手が知らないメスだと、パ…

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