返球直撃も「大丈夫ですっ」 天理の捕手、打撃で存在感

隈部康弘
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(20日、選抜高校野球 天理7―1宮崎商)

 ばらつきがあった天理のエース達(たつ)孝太のワンバウンドも抜けた高めも、政所(まどころ)蒼太捕手は危なげなく受け止めた。「頼りになる捕手」と中村良二監督はほめる。

 だが、これとは別に存在感を高めるチャンスが七回に巡ってきた。打撃だ。

 2死満塁。「今まで役に立ってなかった。大事なところで1本が出なかったので、今日こそは、と思った」。直球をたたき2点左前安打を放つ。昨秋は打率2割。そんな9番打者が、なかなか加点できなかった展開を打開した。

 さらに「当たった」のが続く1番打者の内山陽斗の二塁打で頭から本塁に突っ込んだとき。サッカーのダイビングヘッドばりに、ヘルメットが返球をはじいた。「痛くなかった。大丈夫ですっ」。163センチの捕手にはガッツがある。

 リードでは、序盤を過ぎ、走っていた直球で押そうと、達と示し合わせて三~六回を無安打に抑えた。「達はマウンドで顔つきが変わる。どんどん強気の投球で抑えてくれますよ」。相棒のいいところもしっかりと引き出した。(隈部康弘)