(魂の中小企業)おせっかいを仕事に @高知のとまと村

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 名古屋のド真ん中に育ち、広告会社の社員として、東京のド真ん中でバリバリ働く。

 小野加央里(39)は、都会で充実した時間を過ごしていた。

 2011年3月11日の東日本大震災。多くの方が亡くなり、ふるさとを追われた。

 小野は、自分に疑問を思った。

 〈将来、どう生きていきたいの?〉

 子どもの学習支援など、ボランティアに参加してみたが、しっくりしない。

 2016年、ある人から言われた。

 「高知県に、キミにぴったりの活動をしている場所があるぞ」

 その場所は、高知県は日高村にあるNPO法人だという。

 高知空港から車で西へ40分ほどいくと、日高村につく。人口およそ5千人。美しく青き仁淀川が流れる。フルーツトマトの名産地である。

 そんな村に2005年にできた「NPO法人日高わのわ会」。していることは、村の人たちの困りごと解決、である。

 規格外で捨てるしかなかったフルーツトマトをソースに加工して販売。憩いの場として喫茶、食堂を経営、高齢者宅などへの配食サービス、農作業などのお手伝い……。

 小野は、わのわ会に、「1週間、ボランティアをしたい」とメールした。それを読んだ会の事務局長、安岡千春(60)は思った。

 〈東京の人が1週間ボランティア? 大丈夫かしら???〉

 放っておいた。数カ月たって、また小野からメールがきた。東京にいく用事のついでに小野に会った。生き方を考えている若者を、放っておけなくなった。わのわ会のモットーは、困りごと解決、である。

 それから4年あまりたった現在……。

 小野は、日高村で一般社団法…

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