久々再会の「兄弟」が好投競演 巨人・高梨と楽天・松井

松沢憲司
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 心待ちにしていた日が、やっと来た。ファンの間で「兄弟みたい」と言われるほど仲がいい、巨人の中継ぎ・高梨雄平と楽天の抑え・松井裕樹が、20日に東京ドームであったオープン戦で再会した。昨夏に高梨が楽天から巨人に移って初めての顔合わせ。それぞれの存在を刺激に、そろって好投した。

 高梨はいつも、試合前の練習で最後までグラウンドにいる。前日も、相手の打撃練習が始まる直前まで、一塁側のベンチ前で仕上げの投げ込みをしていた。ところがこの日は、味方の打撃練習が続いているのに、荷物をまとめて三塁側の楽天ベンチをめざし歩きはじめた。

 それに気づき、一番に駆け寄ったのが松井だった。高梨の練習が長いと伝えて聞いた松井は「いや、(高)梨くんは必ずこっちに来ますよ、今日」と予言。読みは当たった。いつも一緒に練習していた2人も、今ではセ・リーグ王者のブルペンを支えるセットアッパーと、2年ぶりにパ・リーグのセーブ王を狙う守護神という立場。ただ、チームは変わっても、言葉を交わす時間の楽しさは変わらなかった。楽天の色々な選手たちも交え、談笑していた。

 実は2人とも、オープン戦でぴりっとしない投球が続いていた。

 高梨は試合前の時点で5試合で防御率11・25。テンポの遅さをコーチ陣に指摘されるなど、苦しんでいた。かつてのチームメートとの会話が、いい気分転換になったのだろうか。この日は七回に5番手で登板すると、打たせて取る投球で左打者3人をわずか7球で凡退させた。“弟”の松井もここまで4試合で防御率6点台と苦戦していたが、3点リードの九回に登板し三者凡退に。オープン戦初セーブを挙げ、手応えをつかんだようだ。

 古巣との初対戦を終えた高梨は「しっかり抑えて、元気でやっている姿を見せたかった。徐々に状態も上がって、手応えを感じて開幕を迎えられる」と充実感をにじませた。開幕まであと6日。ともに誓い合った日本シリーズでの再会を実現させるためにも、活躍が欠かせない。(松沢憲司)