甲子園の後輩にエール 照ノ富士、よく曲がるひざで快勝

竹園隆浩
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 東京・国技館での大相撲春場所7日目の20日、場所後の大関復帰を狙う照ノ富士が1敗を守った。

 前日、霧馬山を豪快につった照ノ富士の状態について、八角理事長(元横綱北勝海)は「(古傷の両)ひざの調子が良いのは確か。不安があると、ああいう勝ち方は出来ないからね」と言っていた。

 その言葉通りだと思う。両ひざに分厚いサポーターを巻いているが、仕切りでもじっくり腰を落とし、両ひざを十分に曲げている。

 この日の相手は、2度の優勝経験がある御嶽海。だが、その実力者を物ともしなかった。あごを引いて左で浅く前まわしを取り、踏み込みながら右でも前まわし。外四つで引きつけたところで勝負あり。7日間で一番の相撲だった。

 「まわしが取れたのは良かった。ずっとそれを磨いてきた」。選抜高校野球で母校の鳥取城北が勝ったことへのコメントを求められると「自分の勝ちがちょっとでも、(後輩に)いい意味でプレッシャーにつながれば」。プレッシャーとは励みの意だろう。

 不安がないわけではない。先場所までは、この日と同じ背中を丸めた低い姿勢の理詰めの攻めがほとんどだった。今場所の前半戦では、けがをした時のような力任せな取り口が、顔を出し始めていた。

 2桁以上勝てば、現行制度では1977年初場所の魁傑に続く、2人目となる再挑戦での大関復帰の可能性は高いだろう。ただ、照ノ富士への期待は大きい。体の好調さが強引な攻めを誘発しているとすれば、逆に怖い。(竹園隆浩)