文具も制服もユニホームも 家計を救うリサイクルバンク

高浜行人
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 もうすぐ新年度。制服や文房具、部活のユニホームなど、進学する子どもがいる家庭では何かと物入りな季節です。家計に余裕がなくて、全部そろえられるか不安……。そんな家庭のために学用品などをシェアする取り組みが新潟県内各地にあります。(高浜行人)

 筆箱に彫刻刀、算数セット、絵の具セット、鍵盤ハーモニカ。部活用のラケットやスパイクも。

 1人親などの困窮家庭に食品などを届ける「フードバンクしばた」は、新潟県新発田市本町3丁目の事務所で、寄付された学用品数百点を保管している。必要な家庭にいつでも無償で提供しており、随時、展示会を開いている。21日も午前10時から午後3時まで行われる。

 これだけ集められたのには理由がある。副代表で元新発田市職員の土田雅穂さん(70)が市教育委員会に掛け合い、昨年4月から学用品の寄付を募る箱を市内の全小中学校29校に設置した。随時、スタッフが各校をまわって回収し、検品して消毒している。「学用品リサイクルバンク」という仕組みだ。

「学校からの『購入のお知らせ』が怖い」の声に

 土田さんは「ぎりぎりの生活で、学用品を買うのに食費を削らなければならない家庭もある。学校から届く『購入のお知らせ』が怖いという声もあり、何とかしたかった」と話す。

 市立御免町小学校を3月初旬に訪れると、設置された箱には縄跳びや筆箱などが入れられ、底が見えなくなっていた。藤井聡校長(59)は「助け合いや思いやりなど、教えていることを子どもが行動に移すきっかけになり、教育的な価値もある」と話す。

 このほか、14団体が加盟する県フードバンク連絡協議会でも、三条市の事務局で多くの学用品を備蓄し、電話(0256・34・8960)で希望に応じた個別の対応をしている。

 制服リサイクルの取り組みもある。

 長岡市シルバー人材センターでは5年以上前から、無償で譲り受けた市内の小中学校、高校の制服を市中心部と栃尾地区の2カ所の事務所で販売している。新品で購入すれば数万円かかるが、保管料相当の税込み2100円~3千円(上下合計)で買える。担当者は「買えずに困っている方にぜひ利用してほしい」。在庫はホームページ(https://www.nagaoka-sjc.jp/ws1d_3r_uniform.html別ウインドウで開きます)で随時更新している。

 新潟市シルバー人材センター(新潟市中央区上所1丁目)でも3年前から、市立中学校の制服上下とシャツのセットを2700円で販売するリユース事業に取り組んでいる。電話(025・241・3541)で在庫を確認できる。

就学援助」もある

 学用品や給食費に相当する金額の支給が受けられる国の「就学援助」という制度もある。生活保護の受給者と、それに準じて困窮している世帯の小中学生が対象。文部科学省の2018年度の調査では、全国で約137万5千人が支給を受けた。県内では公立小中学校の児童生徒総数の17・4%に当たる約2万8600人に上った。

 申請は市町村で受け付ける。新潟市では4月に学校を通じて案内を配り、希望者が4月中旬ごろまでに学校を通じて申請する。審査を経て、8月に最初の支給があるという。市教育委員会によると、周囲の目を気にして申請をためらう人もいるといい、より申請しやすくしようと、今年度からは市のホームページで申請書をダウンロードできるようになった。担当者は「ネガティブにとらえずに、必要な人は気軽に申請してほしい」と話している。