祭りって楽しいよ 高学年、だんだん恥ずかしくなるけど

岩本修弥
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 神奈川県内に伝わる伝統芸能を子どもたちに知ってもらおうと、県立青少年センター(横浜市西区)が動画「かながわ伝統文化こども歳時記」を作った。疫病退散を願う箱根町獅子舞や、茅ケ崎市に伝わるみこしが登場。25日からインターネット上で公開される。

「わたしゃ茅ケ崎、荒波育ち」

 「わたしゃ茅ケ崎、荒波育ち。波も荒けりゃ、気も荒い」。動画で金色に輝くみこしの前で茅ケ崎に伝わる民謡「甚句」を披露するのは、茅ケ崎市でみこしの作製や修復を手がける「茅ケ崎神輿(みこし)康」の中里康則さん(48)らだ。中里さんは同市今宿の神輿保存会の代表も務め、みこしにかける思いを動画で語っている。

 中里さんによると、今宿では少子化や習い事の忙しさなどで地元の祭りに参加しない子どもが増え、みこしの担ぎ手が減っているという。「小学校の高学年になると、だんだん恥ずかしさも相まって、みこしに参加してくれる子が少なくなる。伝統芸能が楽しいってことを知って欲しい」

10歳「雰囲気たまらない」

 中里さんが小学生だった頃に比べて、担ぎ手は半数以下になった。そんな中、中里さんの長女真麻さん(18)や次男康椰(こうや)君(10)は、物心がついた時からみこしと共に過ごしてきた。康椰君は「独特のリズムや音楽に合わせて、世代に関係なく盛り上がる雰囲気がたまらない」と話す。

 茅ケ崎海岸では毎年7月、「浜降祭」が開かれる。同市と寒川町の神社から約40基のみこしが夜明け前に集まることから、「暁の祭典」と呼ばれている。約8万人が集まる一大行事だが、コロナ禍で昨年は中止に。今年も開催しないことがすでに決まっている。

 担い手も減り、伝統行事も開けない。それでも中里さんらは、みこしの持つ力を信じている。中里さんは「みこしを通じて地域が一つになることで、活性化にもつながる。こんなコロナ禍だからこそ、みんなの心が一つになれるみこしを伝えたい」と言った。

対談「中学受験、どうしよう?」

小学生の子どもに受験をさせていい? させるにしても親が気をつけなくてはならないことは? おおたとしまささんと、中学受験経験者の時事YouTuber・たかまつななさんの対談を、3月28日、オンラインでお伝えします。

 動画は約40分。今月13日に開く予定だった「こども歳時記」のホール公演がコロナ禍で中止となったため、かわりに制作された。25日から、「かながわ伝統文化こども歳時記」のYouTubeチャンネルで公開される。(岩本修弥)