甲子園でテニスボール? 東播磨、速球対策に余念なし

高岡佐也子
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 第93回選抜高校野球大会は21日、雨のため、全3試合が順延した。

 第3試合に登場予定だった東播磨(21世紀枠・兵庫)が、試合の代わりに甲子園の室内練習場で行った練習で使ったのは、硬球ではなく、テニスボールだった。対戦相手の明豊(大分)に、140キロ台の速球を持ち味にしている左腕・太田虎次朗(こじろう)(3年)がいることを意識したという。

 きっかけは、昨秋の近畿大会1回戦だった。市和歌山と対戦し、世代ナンバーワンの呼び声も高い右腕の小園健太(3年)の速球に振り遅れて11三振を喫し、逆転負けした。

 主将の原正宗(3年)は「速球に対するスイングスピードへの対応力が足りないと感じた」と振り返る。そこから、本格的に速球派投手対策に取り組むようになった。

 通常のマウンドから打席の距離の約半分にあたる、10メートルほどの距離から投げた球を打つようにした。テニスボールを使うのもその一環。速い球にも振り遅れず、しっかり反応できる力をつけるのが狙いだ。

 冬の間に取り組んだ練習の成果はどうか。初めての甲子園の舞台で出そうとしている。

 満を持して迎えた舞台を前に、チームには硬さがあった。「スイングのキレがあまり出ていなくて、不安なまま昨日の夜を過ごしてしまった」と原は言う。

 ただ、雨のおかげで一呼吸置くことができた。「今日の練習で、メリハリをつけてバットを振ることができた。順延は自分にとってはよかった」。原は緊張から解放されたような穏やかな表情で話した。

 開幕試合でサヨナラ勝ちを収めた神戸国際大付(兵庫)や、7―1の大差で初戦を突破した天理(奈良)など、近畿勢の活躍にも勇気づけられている。福村順一監督は「近畿勢がしっかり力を出して、戦ってくれている。その波に乗っていきたい」。高岡佐也子