久しぶりに「荒れる春場所」?3大関不振、朝乃山は惨敗

鈴木健輔
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 (21日、大相撲春場所8日目)

 大相撲春場所は21日、東京・国技館で8日目があり、朝乃山が結びで惨敗。3大関は、またもそろって勝つことができなかった。

 「荒れぬ」が枕ことばになってもおかしくない春場所が、久々に荒れるのか。優勝経験のない小結高安が単独首位に立ち、2敗勢の中にも、現時点で番付最上位の大関の名前がない。

 結び、朝乃山は惨敗だった。この日も立ち合いで強く当たれず、相手の突きをのど元に受ける。のけぞり、背中から土俵下に転落。痛恨の連敗を喫した大関は、うつろな表情で立ち上がった。

 春場所を形容する言葉は以前、「荒れる」だった。

 1969年に横綱大鵬の連勝が45で止まった一番が「世紀の大誤審」と騒がれ、2000年に貴闘力が史上初の幕尻優勝を成し遂げたのも3月だった。

 一方、近年は番付上位者が締めてきた印象が強い。平成以降の平幕優勝13例のうち、春場所は貴闘力の1例のみ。01年以降に開催した19場所はすべて横綱か大関が制してきた。だが、この春はかなり様相が違う。

 要因は、両横綱の休場に加え、すでに先頭から2差以上離されている大関陣の不振に他ならない。

 3人の大関がそろって勝った日がない。この日「3大関安泰」を逃す黒星を喫した朝乃山は、「まあ、はい。頑張ります」と絞り出すのがやっとだった。

 ただ、初優勝者が目立つなど、番付の権威が薄れつつあるのが昨今の土俵だ。もし今場所、大関3人が優勝を逃しても、もはや、「荒れた」と言えないのかもしれない。(鈴木健輔)