「男だから泣かない」に感じたモヤモヤ 性差別の防ぎ方

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取材・構成 松沢奈々子
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 東京五輪パラリンピック大会組織委員会の森喜朗前会長の女性蔑視発言などを機に、ジェンダー意識の低さが改めて露呈した日本。性差別のない社会に変えていくには何が必要なのか。男の子2人を育てる視点からジェンダーの課題を考えた「これからの男の子たちへ」(大月書店)の著者で、弁護士の太田啓子さん(44)=神奈川県弁護士会所属=に聞いた。

 自分の過ちを正せない男性たちを、たくさんみてきました。現実に存在する性差別を次世代に引き継がないためには、その人たちに10回言っても1回しか聞いてもらえないかもしれない。子どもたちに向けて伝えよう。「これからの男の子たちへ」を書いたのは、そんな思いからです。

「男だから」悪気なく日常に

 弁護士として、多くのセクハラ性暴力をめぐる事案に被害女性側の代理人としてかかわってきました。

 どの男の子も、将来、セクハラ性暴力の加害者になってほしくない。切実な思いで男の子2人を育てるなかで、男性・女性の「あるべき姿」をめぐる様々な固定観念が日常に潜んでいることに気づきました。

 長男が赤ちゃんだったころ。泣いている息子に親戚が「男の子なんだから泣かない! おっとこっのこ! 偉い! 強い!」とあやすのを見てぎょっとしました。

 「男だから」という言葉が、悪気がないだけにスッと日常に入り込んでくる。無意識のうちに「あるべき姿」が子どもの内面にすり込まれていくのではないかとモヤモヤしました。

 同世代の親の発言が気になる…

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男女格差が153カ国中121位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]