大蘇ダム「農業用水賄える」 農政局説明に地元疑念

中島健
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 想定を上回る水漏れが続く大蘇ダム(熊本県産山村)について、九州農政局は22日、受益地の大分県竹田市にダムの現状や水漏れ対策工事の検証状況を説明した。現時点でのり面や湖底に異常は見つかっておらず、水漏れの原因は不明とする一方、農業用水は確保できるとの見通しを説明。市議らから懸念や反発の声が上がった。

 農政局は今月、外部の専門家によるダム安全性評価委員会を開き、結果を土地改良区や市議会などに報告した。説明によると、農政局は、コンクリート吹きつけ部分や湖底に漏水がないか、水中ドローンを使うなどして調査。異常は見つからなかったという。

 21日時点の漏水量は1日約1万トンで、想定の1日約2千トンを上回っている。貯水量は147万立方メートルで有効貯水量の389万立方メートルを下回っているが、10年に1度程度の渇水ではダムの水で農業用水を賄えると説明。最悪の場合でも、ポンプで湖底近くやわき水などをくみ上げて用水を確保する、とした。大内毅農村振興部長は「現状でも今年迷惑をかけずに給水を進めていきたい」と話した。

 市議らからは用水確保への疑念や、工事の責任を問う声が上がった。首藤勝次市長は「浸水の程度は完成にほど遠い。追加工事が必要なら国の責任でやってもらうし、完成していないなら市の負担金も返してもらいたい」と注文した。(中島健)