日独「情報保護協定」発効 インド太平洋協力を後押し

佐藤達弥
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 日独両政府は22日、安全保障上重要な情報を共有し、漏洩(ろうえい)を防ぐための「情報保護協定」に署名した。防衛装備や部隊運用などの情報を共有し、装備品輸出や共同訓練などをしやすくする狙いがある。台頭する中国をにらみ、日欧がインド太平洋での安保協力を強める中での締結となった。

拡大する写真・図版日独情報保護協定に署名した茂木敏充外相(右)とイナ・レーペル駐日ドイツ大使=2021年3月22日、東京・霞が関の外務省、佐藤達弥撮影

 茂木敏充外相とドイツのイナ・レーペル駐日大使が同日、協定に署名して発効した。情報保護協定は安保協力の「インフラ」(外務省関係者)と位置づけられる。日本は米、英、フランスなどと同種協定を結んでおり、G7(主要7カ国)で未締結なのはカナダドイツだけだった。

フリゲート派遣、共同訓練も

 日独両政府は2013年に交渉を始め、19年に当時の安倍晋三首相メルケル首相の間で大筋合意に至っていた。日本外務省関係者は「コロナ禍で締結が遅れたが、結果的に良いタイミングになった」と話す。

 厳しい対中姿勢を取り始めた欧州諸国が、中国の海洋進出を牽制(けんせい)しようと、インド太平洋への関与を強めているからだ。ドイツは20年にインド太平洋指針を策定。今年はフリゲート艦派遣を計画し、自衛隊との共同訓練も検討している。

 外務省の発表によると、茂木氏も署名後の会談で、ドイツの指針策定やフリゲート艦派遣を歓迎する意向を伝達した。日本政府関係者は「日欧協力を進めるうえで欠けていたピースがやっと埋まった」として協力の進展に期待感を示す。(佐藤達弥)